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動物病院開業の開業相談について

  • 動物病院

日々動物病院の開業相談を受けていますが、相談する方にもある程度傾向が見えてきます。「開業したい」と考えたらできるだけ早く開業した方がうまくいくと考えているのですが、現実問題として臨床経験や資本金などの面で準備が整っていなければなかなか難しいです。

開業するタイミングは人それぞれですが、その参考になれば幸いです。

 

以下は、当社に開業相談される獣医師の方の傾向などを元にお伝えさせて頂きます。

 

【開業タイミング(時期)】

まずはタイミングです。

開業を視野に入れるのは人それぞれですが、あまりにも早すぎると技術的な面・融資の面で金融機関の融資担当者から不安視されることもあります。

勿論、手技の成長は人それぞれですが、ある程度の年数と診察件数を経験していなければ院長として売上を立てていくことは難しいと言えます。あくまでも動物病院の経営となると売上は「単価×件数」になってくるので、この件数を如何に増やすかも大事な観点となってきます。

 

・相談時の勤務先での1日の診察件数(N数:19)

 

 

 

 

 

院長であれば、最低1日15件以上はスムーズに診察できるようになるのがまずはファーストステップです。勿論、診療の幅・領域などの違いもあるかと思いますが、それは開業時、どのようなクリニックにしていきたいかで変わってくるかと思います。

ただそこには飼い主様の満足度も大事ですので、ご自身のファンがどれだけ付いているかも重要な観点の一つです。

 

ただ技術のみを磨いても、すぐに開業となると、自己資金が確保できていなければ融資の面でのハードルがあります。獣医師歴何年以上という縛りはないのですが、一般的には5年以上と言われたりもします。勿論、状況などにもよってくるので、下回っても融資をしてくれることもあります。

 

・相談時の獣医師歴(N数:33)

 

一つの目安として、5年目・6年目になった場合に動物病院の開業を視野に入れることも大事かと思います。

勿論、状況によっては更に早くといったケースも問題ありませんし、10年以上の歴で開業される方も大勢おられます。

 

【自己資金】

 

動物病院の開業において一番懸念されている部分が「お金」の部分かと思います。勿論、自己資金0円で開業といったことは現実的には難しいです。実際、自己資金が少ない場合は現実的に厳しいともよくお伝えさせて頂いています。

ではいくら自己資金を用意すればいいのか?

最低300万円が一つの基準です。ただこれはあくまでも最低ラインなので、本来だと500万以上あることが望ましいです。

ただ親類からの援助がある場合等は開業できる可能性が高いので、自身の貯蓄が500万を下回っていても大丈夫かと思います。

 

・相談時の自己資金(N数:38)

実際、相談時に300万円以上の方は80%以上、500万円以上は70%となっています。

技術面も重要ですが、初期の不動産の支払いなども考えると、ある程度自己資金を保持していた方が今後の経営がスムーズにすすみます。

 

・開業の形態(N数:38)

開業の形態もそれぞれではありますが、半数以上が犬・猫の動物病院で開業される方が多いです。開業の際、エキゾなども診療できる場合などは遠方からも来院が見込まれるので、そういった方は開業時から来院数が増えやすい傾向にあります。

立ち上げ時は1次診療だが、ゆくゆくは1.5次診療・2次診療・夜間まで幅を広げていくという方も中にはおられます。初期投資などを考えると、そういった側面も重要です。

 

あくまでもこれらの数字は目安でしかありません。大事なのは「開業したい」という気持ちの部分です。そのため、変に獣医師歴や貯蓄に捉われず、開業を視野に入れる観点も重要です。

 

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