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異業界・異業種から動物病院業界への参入を徹底解説

  • 経営

動物病院業界の参入

 

異業種から動物病院に参入したい企業並びに個人事業主も多いと思いますので、その点について触れていきます。

 

まず始めにペット業界並びに動物病院業界について話していきます。

 

人口減少に伴い飼育頭数は今後も減少していくことが予想されますが、ペット市場は上がっています。

つまり、ペットの家族化により1ペットあたりに使う支出が増加していることが伺えます。

また、動物病院業界においては、飼育動物診療施設数(小動物、その他)が12,616件(2022年)となっていて、業績が良い病院とそうでない病院の二極化も進んでいます。

ただしっかりマーケティングすることで業績はすぐに良くなる傾向にあります。それはまだまだしっかりマーケティングしていない動物病院が多いということも意味しています。

 

※件数の引用元:農林水産省 飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)

 

続いて、動物病院の新規参入についてのメリットを伝えていきます。

 

■獣医師以外でも経営できる

動物病院は株式会社で運営することが可能になってきます。つまり、経営者が獣医師でなくても問題ありません。

※管理者は獣医師である必要があります。

実際、多くの企業が動物病院を経営しているのも事実です。

医療系で獣医師免許がなくとも経営できるのは大きなメリットだと言えます。

 

■経常利益

体制や規模にもよってきますが、5%~15%の間が多いです。通常であれば5%、しっかり生産性が取れているところで7%~15%になってきます。

動物病院は軌道に乗れば、安定的な事業です。コロナ期でさえ、影響がほとんどありませんでした。また流行り等に左右されないので、中長期的に反映します。

また他業界よりも廃業の率も低いので、安定しているとも言えます。

 

続いて、動物病院に新規で参入する場合における障壁についてお伝えします。

 

■借入・資本

異業種からの参入となると、金融機関から借入するハードルも高くなります。勿論、資本金が1千万円以上用意できるくらいの資金的余裕があれば、それほど借入の問題はありません。

そして、開業においてどれくらい開業資金がかかるかについてお伝えします。

 

一次診療を実施される場合、機器・機材、施工費で少なくとも3,000万円、運転資金で少なくとも500万円があった方がいいです。勿論、トータルで4,000万円程確保しておくと尚、良いです。

 

異業種参入の場合、ご自身がプレーヤーではない分、ある程度資本に余裕を持っておくことが望ましいです。

 

■採用

動物病院は獣医師がいないと成り立ちません。有資格者の採用ができるか不安に思われる方もいらっしゃるでしょう。

 

まず獣医師の数について見ていきます。

 

動物病院に従事している獣医師は2020年で16,203人になっています。

1件少なく見えますが、年々増加傾向にあります。

 

※件数の引用元:農林水産省 飼育動物診療施設の開設届出状況(診療施設数)

 

そして、現時点での獣医師採用は他の医療業界よりも難しくはありません。採用を工夫しましょう。

 

・条件

まずは、優秀な中途獣医師の採用を目指すべきでしょう。既存の動物病院では、中途採用の募集要項を作りこめていない&しっかりされていない動物病院が多数おられます。見せ方や条件などを整備するだけで大幅に応募率は上がってきます。

 

・USP

数ある動物病院から自院を選んでもらうにはUSPがしっかりしてる方が望ましいです。その病院の強みや特徴をしっかり打ち出すことによって差別化されます。

 

実際に採用難と言われている中、弊社の動物病院のモデルは応募数や採用力に関して困ったことがありません。

つまり、やり方次第ということが言えます。

 

■診療の中身

全く動物病院に対して知識がない場合は開業をサポートしてくれる企業に依頼をする方がいいでしょう。この時すべて院長に任せるのではなく、動物病院業界に精通した会社に第三者として入って頂くことが大切になってきます。マーケティングやマネジメントの知識や経験のない獣医師だけに任せると生産性をあげにくい病院となってしまう可能性が高いからです。実際、院長に全て依頼してうまくいかなかったケースもよく耳にします。

また、あまり獣医師のスキルに依存しないためにも一次診療の体制を取ることもお勧めします。院長のスキルに依存した体制でなければ、もし院長が退職&交代しても対応できます。

そして、開業される皆様ご自身が臨床現場でのプレーヤーでない分、多少の余剰人員の考えも大事になってきます。

 

■マネージメント

本業が別であったりする場合、どこまでマネージメントを実施するべきか悩まれる方も多いかと思います。

また、それによって動物病院業界に参入するか考えられる方も多いかと思います。

やはり院長(獣医師)だけに任せておくと生産性が低かったり、何かしら問題が生じたりします。そのため、ある程度は介入していく必要があります。開業間もない時期は週一回、ある程度落ち着いてきたら2週に一回で問題ないでしょう。また、業界未経験であれば、業績に関しては、経営コンサルティングなどを入れて対応していくのがいいかと思います。

 

動物病院よりもトリミングの方が参入障壁は低いです。実際、別業界からの参入も多いのも確かです。

ただ大事なのが売上高・利益率だと考えています。トリマー1人当たり月40万円以上稼げたら生産性が高いという評価ですので、それを踏まえるとプレーヤー兼オーナーであれば問題ないですが、単純なるオーナー業だけでは利益は薄くなってしまいます。

 

動物病院業界は他業界から参入される方も多い傾向にあります。

新規参入でのご相談も受けていますので、是非、お問合せ下さい。