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動物病院の組織形成

  • マネージメント

動物病院経営での組織形成

動物病院経営でのマネージメントに関して、悩んでいる方も多いかと思います。

一度動物病院の風土が固まってしまうと、なかなか変えられない実情もあります。組織は簡単には変わらないので、しっかりマネージメントをしていくことが大事です。

ここでは、マネージメントでよくあるお悩みを記載致します。

~スタッフの自主性~
一つめがスタッフの自主性です。
スタッフに自主性がないと悩んでいる病院も多いかと思います。
トップダウンで指示してもやらされている感が漂うこともあるでしょう。
大事なのは院長の右腕となる主任を作ることです。こちらは別に獣医師に限らず、動物看護師でも問題ありません。
組織の規模にもよりますが、院長と同じ方向性を持っている方を何名か増やしていきましょう。
ただこの人材の選択・選任は慎重に実施してください。核となる人材を増やすことで、下の動きも変わってきます。

~離職・定着~
二つめが離職・定着についてです。
入社してもすぐに辞めてしまう、なかなか定着しないという病院も多いのではないでしょうか。
定着しない理由は労働環境が原因のことが多いです。
重労働なのか、待遇が悪いのか、職場での人間関係なのかをまず把握する必要があります。
現在、どんどん働きやすい環境が求められてきています。
今後、拘束時間の長い動物病院などは淘汰されていきます。そのため、今のうちから労働環境をどんどん変えていきましょう。

~採用~
三つめが採用です。
なかなか採用活動がうまくいかないという病院も多いかと思います。
まずは労働条件を見直しましょう。可能であれば、競合の平均よりも少し上回っている条件で出稿しましょう。
そして、媒体です。動物看護師の採用はWEBと学校求人のみでも大丈夫かと思います。
獣医師に関しては、それに加えて、合同説明会・人材紹介などを駆使していかなければ、なかなか採用は難しいでしょう。
定期的に採用が必要な動物病院は採用サイトを構築するのも一つでしょう。また、採用時のミスマッチなども減らすために面接も工夫する必要があります。

~教育~
「従業員の教育」についてもよく悩まれる方が多いです。
ではどのように教育体制を構築するのか?

・カリキュラム
まずはカリキュラムです。
自分の病院で実施すべき内容を2ヶ月〜3ヶ月の間に詰め込みます。できれば、1週ごとに区分けしておくといいです。そうすることで進捗がはかりやすいです。
勿論、その人によって覚えるスピードは変わってきます。そのため、無理やり詰め込まず、期間が過ぎてもいいので、様子を見て進めていくのがいいでしょう。

・マニュアル
そして、ずっと付きっきりで先輩が教えるわけにはいかないと思います。その際、多くの病院はマニュアルを用意します。まだ紙ベースで作成している病院も多いですが、紙だと修正などの手間が大幅にかかります。また、今の世代の従業員はあまり紙を見る習慣がありません。
そのため、アプリや動画などでマニュアルを制作するのをおすすめします。勿論、その際は社内限定公開に設定するなどのセキリティ体制の構築も重要です。

・教育担当
担当する先輩についてですが、可能であれば、丁寧に教えてくれる先輩が担当するといいでしょう。冷たくしたり、ほったらかしにすることで、離職する可能性も高まります。また、教育期間が終わったとしてもメンターとして、相談にのったりする体制を構築していくのも大事です。

そして、新人教育だけでなく、病院全体のスキルアップも大事です。これは院内・院外含めセミナーを実施・参加していくことが大切です。
院内だと従業員が持ち回りで担当するか、社外からゲスト講師を呼んだりします。
院外ですと、病院によっては補助を出すケースもあります。従業員のスキルアップに繋がるなら補助を出しても問題かと思います。そうすることで、従業員のスキルアップは勿論、モチベーション向上や定着にも繋がります。

 

組織形成はこれだけ実施すれば良いというものではありません。あくまでも全て繋がっているので、一つひとつ対応していくことが望ましいです。プレイングマネージャーなら時間も限られてくるので、スタッフに委譲するか、外部にアウトソーシングするのが望ましいです。臨床に入りながらうまくいってるケースは少ないのも実情です。例えば、個人面談なども臨床がある限り、なかなか時間を取るのが厳しかったりもします。

働きやすさを実現出来たら、次は成長をベクトルとしたら働きがいの追求をすると良いと思います。

 

 

そして、経営者の在り方も大事です。

経営者によって病院の業績・雰囲気が変わってくると言っても過言ではありません。
勿論、獣医師であれば動物病院を経営することはそんなに難しいことではないでしょう。ただ反映して、常に成長している動物病院を構築するとなると話は別です。そうなると、経営者自身の素質も大事になってきます。

そして、今回は成功している経営者の素質・あり方をお伝えします。

~経営者の大事な素質~
①素直
他の人の意見を素直に受け止めることができるかが大事です。偏見やバイアスをなくし、他の人の意見を一回自分の中で素直に受け止め、それを実践できるかが重要です。
経営者に色々とノウハウなどをお伝えすると、素直ではない人は「どうせ・・・」「でも・・・」「だって・・・」と否定したり、出来ない言い訳を探す方も多くいます。そのようなマインドでは従業員も同じような発言や考え方になってしまいます。

②即行動
行動が早いことが重要です。「明日以降やります」などと発言する人はほとんどの場合、実施しません。
大事なのは即行動です。その場ですぐにできる人はすぐに業績が上がる傾向にあります。
また、即決断できるかも重要です。やらないのであれば、「やらない」とその場で即決するのも大事です。

③志
従業員にとって働いていて誇りに思うか思わないかはこの「志」の部分が大きいです。自分の会社はどのような方向で何のために存在しているのかが重要です。つまり、企業理念の部分です。それに伴って、ミッション・ビジョン・バリュー、クレドなどで従業員に示すことが重要です。それは従業員の働きがいに影響します。そして、最終的には飼い主様へと影響していきます。
どんなに素直で即行動出来ていても、動物病院並びに業界をどうしていきたいかの志がないと従業員が同じ方向性でついてきてくれません。動物病院・業界を発展させていきたいのであれば、常に高い志を掲げ、経営していくことが重要です。
この部分は理念・ミッション・ビジョン・バリューの構築の必要性にも繋がってきます。

~経営者のあり方~
①人を選ぶ際のポイント
一緒に話していて、プラスになる人とお付き合いしましょう。話していて感情がマイナスになるような人とお付き合いをしていたら、自分までもマイナスになってしまいます。そのため、一緒に働く人の基準も吟味した方がいいです。ただただ「経験があるから」とかではなく、その人が周りにプラスの感情を与えられるかが大事です。
付き合う人を見極めるだけでも大事なステップになります。

②関係する業者さんへの対応
関係する全ての業者さんへ親切な対応をすべきです。まずは社長からです。従業員は社長の行動を見ています。そのため、社長が業者さんに不親切な対応をしていたら、従業員も自ずとその方に対して不親切になってしまいます。あくまでも業者さんの力があって開業、経営が出来ています。立場が上か下かで判断し、対応すると、その分自身に跳ね返ってきます。

③社会に良いことをする
業績は勿論大事です。業績が良くないとなかなか社会貢献という側面まで視野が広がらないのも確かです。ただ業績が上がったらその観点は忘れないようにしましょう。実際に社会貢献をしている企業の方が従業員のモチベーションは高い傾向にあります。

 

他にも色々大事な部分はありますが、優秀な経営者はこれら全てを持ち合わせています。

また、従業員への接し方も大事になってきます。昔のような教育や接し方では人はついてきません。あくまでも時流などを捉えておく必要があります。

まずは自分のあり方を見つめ直し、従業員並びに会社をどんどん良い方向に持っていきましょう。