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動物病院におけるミーティング

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動物病院でのミーティング

「うちは規模が小さいからミーティングはしなくても大丈夫」と考えられている方もおられますが、規模に関わらず、ミーティングは動物病院経営を実施する上で重要です。

ただ形式的にミーティングするのでは意味がありません。
大事なのは「ミーティングをすることで病院全体が向上しているか」です。

しっかり会議することで、業績が大幅に増加したり、飼い主様の満足度が増加します。また、組織自体を発展させようと思うなら、必要になってきます。そして、やり方だけは間違えないように気を付けましょう。

~ミーティングの頻度~
頻度に関してですが、動物病院は診療があるので、会議は月1回ぐらいで大丈夫かと思います。また、1時間で終わるように設定するのがいいかと思います。昼休憩前1時間診療を切るか、午後診療を1時間遅らせるかなどで調整をし、ミーティングを実施するのが良いかと思います。

~ミーティングの種類~
ただただ会議をたくさんやればいいという訳ではありません。会議の時間も就業時間内で実施するため、効果のない会議をするなら診療を実施した方がいいのではないか、ということにもなりかねません。つまり、1時間の売上の目安が5万円ですので、その5万円以上の価値を出さないといけないということになります。

※ワンドクターでの1時間の売上目安です。

主任会議・・・獣医師、動物看護士関係なく選出して大丈夫です。規模が大きい場合、各部門ごとに主任がいた方が望ましいです。主に数値、現場の話、全体会議で扱うテーマについて話し合います。

全体会議・・・職種関係なく、全体で参加します。場合によっては、チームごとにわかれディスカッションなどを実施してもいいかと思います。

また、下記規模によっては必要になってきます。

職種別会議・・・獣医師、動物看護士、受付など部門ごとに会議します。場合によっては、院長など裁量権がある方が同席するといいです。

分院長会議・・・分院展開している場合は、院長通しでの会議を実施し、数値・組織の状況を追っていく必要があります。

~ミーティングでの内容~
ではまずミーティングで取り上げる内容を記載致します。

■ビジョンの共有
ミーティングで大事なのは、根幹の部分にちゃんと触れられているかです。長時間ビジョンの共有をしなくてもいいので、簡単にでも毎回触れていくことが大事です。それによって病院全体の方向性を従業員と再認識が出来ます。

■数値の共有
病院の現状を把握する上で数値を共有するといいです。全て開示する必要はないので、従業員に関わってくる大事な数値やKPIを開示しましょう。数値から課題が見えてくるので、そこを全体でも考える視野を持ってもらうことが大切です。そもそも現状の数値がわからないと目標設定がたてられないケースが多いです。

すべての数字を開示する必要はありませんが、従業員が把握・意識した方がいい数字は開示していくことがいいでしょう。
開示する数字
■全体の売上
■売上の内訳(フード、薬など)
■延べ件数
■カルテ枚数
■件数の内訳(フィラリア予防、健康診断など)
■新患数
など

従業員にすべての数字を伝えても覚えきれないのも事実です。そのため、関わる部分のみの伝達でも問題ないかと思います。例えば、フィラリア予防件数の進捗など。

■課題解決
あくまでもミーティングを実施し、病院を向上させる必要があります。常に現場からの課題抽出が大切です。そして、それに伴って、病院全体でどう解決するのかを決めていく必要があります。一つひとつ課題を解決することで、飼い主様の満足度向上や業績向上に繋がっていくと思われます。
その場で課題をヒアリングすると出てこないことが多いので、予め課題の抽出とアジェンダは必要です。

~ミーティングでのポイント~
次に、ミーティングをする上でのポイントに触れておきます。

①ファシリテーター
司会進行役は大事になってきます。意見が出づらい場合は、グループ分けしたり、議論が長引きそうなら、話を収集したりとファシリテーターは非常に大事な役割を果たします。このファシリテーターによって、ミーティングが効果的になるかならないかが決まってきます。それ程、ファシリテーターは大事になってきます。

②即決
ミーティングで出た議題・TODOはなるべくその場で決めきることが大切です。もし次回持ち越しになってしまうと、それを思い出すことから始まるので、時間の無駄につながってしまいます。また、前回決まりかけたことなどが振り出しに戻る可能性もあります。

③45分以内におさめる
人の集中力は長くは続きません。ミーティングや打ち合わせが長いことで、余計に内容が決まらなかったり、生産性が低下する可能性があります。可能であれば、45分以内に設定するのがいいです。

④幹部会議と全体会議
会議の頻度は月1回でいいと思います。その際、幹部会議と全体会議の2種を行うことが大事になってきます。
※規模が大きい場合は部門会議を設けてもいいかと思います。

⑤進捗を追うこと
進捗を追わないと「実行できませんでした」「実施する時間がありませんでした」という結果になりかねません。そのため、都度進捗を追う癖を組織として形成し、実行までに持っていくことが重要です。

ミーティングに明確な答えはありませんが、大事なのは「効果が出て、良い方向に向かっているか」です。
現状、ミーティングを実施していない病院は、まず短時間で簡単な打ち合わせから始めてもいいかと思います。

是非、色々なパターンを試しながら自分の病院に合うミーティングの形を追求していきましょう。